先天性心疾患
「先天性心疾患」とは、生まれつき心臓の構造や働きに異常がある病気のことをいいます。
心臓は血液を全身に送り出すポンプのような役割をしていますが、その内部の壁(心房や心室の仕切り)に穴が開いていたり、血液の流れを調節する弁が狭かったり、血管が正しい位置につながっていないなど、さまざまなタイプがあります。
日本ではおよそ100人に1人の割合で見られる比較的よくある病気です。多くは軽症で経過観察が中心ですが、中には出生直後から治療が必要となるものもあります。
症状
症状は病気の種類や重さによって異なりますが、次のようなサインが見られることがあります。
- 顔色が悪い、唇や手足が紫色っぽい(チアノーゼ)
- ミルクを飲むとすぐ疲れてしまう、呼吸が速い
- 体重の増えがゆっくり
- 咳やゼーゼーが続きやすい
- 乳幼児健診や学校検診で「心雑音」を指摘された
軽いタイプでは症状が目立たず、健診で初めて見つかることも珍しくありません。
原因
胎児期に心臓がつくられる過程で、何らかの要因により構造が正常に形成されなかったために起こります。
多くの場合は偶発的なもので、はっきりとした原因が分からないことも少なくありません。
当院での対応
健診や診察で心雑音などがみられた場合、当院では次のような検査を行い、先天性心疾患の有無を確認します。
- 聴診・問診:心雑音の種類や強さ、呼吸の状態などを丁寧に確認します。
- 心電図検査:心臓の動きを電気信号として記録し、脈のリズムや心臓の働きに異常がないかを調べます。
- 心臓超音波検査(心エコー):心臓の中の構造や血流の向きを詳しく観察できる検査です。
当院では心エコーによる初期診断を行い、必要に応じて小児循環器専門施設へ速やかに紹介いたします。
専門施設では、さらに詳しい精密検査や、手術を含めた治療方針の検討が行われます。
大事なポイント
- 「心臓に異常があるかもしれない」と聞くと不安になりますが、多くの先天性心疾患は軽症で、欠損孔が自然に閉じたり、経過観察だけで問題ないことも多いです。
- お子さんの顔色や息づかい、体重の増え方などで気になることがあれば、遠慮なくご相談ください。
- 当院では、小児循環器専門施設との連携を大切にし、診断から紹介・経過観察までしっかりサポートいたします。